製品概要:Microduckとは?
Microduckは、Hugging Face傘下のPollen Roboticsが発表した、25cmほどの小型二足歩行ロボットです。見た目は小さなアヒルのようなロボットですが、中身はゲームパッドで操作して遊ぶだけでなく、強化学習やsim-to-realを試すための開発者向けプラットフォームに近い製品です。
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画像出典: Pollen Robotics公式Microduck press kit

Pollen Roboticsの公式発表では、Microduckは15個のモーター、カメラ、小型LiDAR、2つのIMU、物をつかめるくちばしを備えています。歩く、座る、しゃがむ、物をつかむ、転倒状態から起き上がる、ローラースケートのように移動する、といった動作が紹介されています。

重要なのは、Microduckが単なる完成済みのおもちゃではないことです。SDK、シミュレーション、強化学習のトレーニング環境がGitHubで公開され、開発者が新しい動作を作ったり、学習したポリシーを実機へ移したりできることを前面に出しています。

要点まとめ
Microduckとは?
- Hugging Face傘下のPollen Roboticsが開発する小型二足歩行ロボット
- 高さは約25cm、重さは約780gから800g級
- 15モーター、カメラ、8×8 ToF LiDAR、2つのIMU、マイク、スピーカー、NFCアンテナを搭載
- ゲームパッドが同梱され、箱から出して操作して遊べる構成
- SDK、シミュレーション、強化学習スタックを公開するオープンソース志向のロボット
- 2026年8月29日時点では予約販売段階で、初回配送は2026年クリスマス前を目標としている
良い点
- $399前後、日本円で約63,600円前後という価格帯で、二足歩行ロボットと強化学習を試せるのは珍しい
- Hugging Faceのオープンソース文化とPollen Roboticsのロボット開発実績が組み合わさっている
- ゲームパッドで遊べるため、開発者以外にも動かす楽しさが伝わりやすい
- GitHubで制御ソフトや関連ドキュメントが公開されており、開発教材として追いやすい
- 小型なので、研究室や家庭の机まわりでも試しやすいサイズ感
気になる点
- まだ予約製品であり、一般ユーザーによる長期レビューはこれから
- 実機の歩行安定性、耐久性、サポート品質、修理しやすさは購入前に確認したい
- 日本で使う場合、送料、税金、保証、技適、サポート言語を見ておく必要がある
- かわいい外観だが、子ども向け完成玩具というより開発者向けガジェットに近い
- バッテリーは約1時間目安のため、常時そばにいるペットロボットとしては期待値を調整したい
向いていそうなユーザー
- 強化学習、ロボット制御、sim-to-realを実機で学びたい人
- Hugging FaceやLeRobot周辺のオープンロボティクスに関心がある人
- 小型二足歩行ロボットを自分で改造・検証してみたい開発者
- かわいい見た目のロボットを、遊びながら技術教材として使いたい人
- 完成品の癒しロボットより、育てる・試す・壊さずにいじる楽しさを重視する人
ざっくり結論
Microduckは、「かわいいアヒル型ロボット」という見た目以上に、AIが物理世界で動くための入口として面白い製品です。
25cm級の小さな本体に、二足歩行、転倒復帰、物をつかむくちばし、ゲームパッド操作、カメラやLiDAR、強化学習向けのオープンソース環境を詰め込んでいます。税・送料別$399(2026年8月27日時点の参考換算で約63,600円)という価格も、研究用ロボットや本格的な四足歩行ロボットと比べるとかなり手が届きやすい水準です。
一方で、家庭用ペットロボットとして「毎日話しかけて癒される」「家族の見守りに使う」「日本語で自然に会話する」といった用途を期待する製品ではありません。Microduckの中心は、会話よりも動作学習、ロボット制御、オープンソース開発です。
そのため、紹介する価値は高いです。ただし記事では、購入を強くすすめるより、「AIロボットが個人でも触れる価格帯に近づいてきた象徴的な製品」として扱うのがよさそうです。
価格・販売状況・購入方法
価格
Pollen Roboticsの公式ストアでは、Microduckは€340.00 EURで表示されています。2026年8月27日時点のECB参考レート、1ユーロ約185.6円で換算すると約63,100円です。
公式ページや発表では、プレオーダー価格として税・送料別$399とも案内されています。こちらは同日の参考換算、1ドル約159.4円で計算すると約63,600円です。

為替や表示通貨はアクセス地域によって変わる可能性があります。日本円換算はあくまで目安で、実際の請求額はカード会社の為替レートや手数料でも変わります。日本から検討する場合は、本体価格だけでなく、送料、輸入時の税金、決済手数料、サポート条件まで含めた総額で見る必要があります。
出荷時期
2026年8月29日時点の公式ストアでは、初回配送は2026年クリスマス前を目標とすると案内されています。公式ページにも、2026年クリスマス前に出荷予定という趣旨の記載があります。
ただし、これは確定到着日ではありません。予約製品では、製造、認証、物流、国ごとの輸入手続きによって遅れることがあります。特にクリスマス時期は配送が混みやすいため、「クリスマスプレゼントとして必ず間に合う」とは考えず、目標時期として受け止めた方が安全です。
販売地域
公式ストアでは、発売時点の対象地域としてUS、Canada、EU、UK、Norway、Switzerland、Japan、South Koreaが案内されています。日本が含まれている点は注目できます。
ただし、日本で使う場合は、Wi-FiやBluetoothなどの通信機能について国内で問題なく使えるか、サポートや返品対応がどうなるかを購入前に確認したいところです。
Microduckでできること
ゲームパッドで操作して歩かせる
Microduckにはゲームパッドが同梱されます。公式情報では、箱から出してすぐに内蔵動作を使い、歩かせたり、しゃがませたり、遊んだりできる構成として説明されています。

画像出典: Pollen Robotics公式Microduck press kit
ここは、開発者向けロボットとしては大事なポイントです。コードを書ける人だけが楽しめるのではなく、まず動かして、ロボットの重心移動や転倒、床との相性を体で理解できます。
くちばしで小さな物をつかむ
Microduckは腕を持つ humanoid 型ロボットではありませんが、くちばし部分がグリッパーのように動き、小さな物をつかむ動作が紹介されています。

画像出典: Pollen Robotics公式Microduck press kit
家庭内作業をこなすロボットというより、物理AIの教材として「歩いて、対象物に近づいて、簡単な操作をする」体験を小さな机上スケールで試すものと考えると分かりやすいです。
転んでも起き上がる
二足歩行ロボットでは、転倒は避けて通れない問題です。Microduckは、よくある転倒姿勢から起き上がる動作も紹介されています。
これは見た目のかわいさ以上に、実験用ロボットとして重要です。ロボットを実際に動かすと、床材、バッテリー残量、足裏の摩擦、動作のタイミングで結果が変わります。転倒復帰があることで、失敗を含めて学習や検証を進めやすくなります。
強化学習で新しい動作を作る
Microduckの本質は、ここにあります。公式情報では、MuJoCoを使ったシミュレーション、PPOによる強化学習、ONNXへのエクスポート、実機へのデプロイといった流れが示されています。

画像出典: Pollen Robotics公式Microduck press kit
つまり、単にアプリでモーションを選ぶだけでなく、「シミュレーションで動作を学習し、実機に持ってくる」流れを体験できるロボットです。AIモデルをダウンロードして試すように、ロボットの動作も共有・改善できる世界を狙っている点が、Hugging Faceらしいところです。
オープンソースの教材として追える
公式GitHubでは、Microduckの制御ソフトウェアやドキュメントが公開されています。READMEでは、Rockchip RK3566上で複数のデーモンが動き、50Hzの制御ループで15個のサーボを動かす構成が説明されています。
ロボットを買う前でも、GitHubを読むことで、どのような設計思想で作られているのか、どこまで開発者が触れそうかを確認できます。購入を検討する人は、公式ストアだけでなくGitHubも見ておくと判断しやすいです。

画像出典: Pollen Robotics公式Microduck press kit
購入前に見るべき注意点
予約製品なので、実機レビューはこれから
Microduckは2026年8月に発表されたばかりの予約製品です。公式動画や発表は魅力的ですが、一般購入者の長期レビュー、サポート体験、修理対応、耐久性については、まだ情報が出そろっていません。
特に二足歩行ロボットは、映像ではきれいに動いていても、自宅の床では滑る、転ぶ、音が気になる、バッテリーが短く感じる、といった差が出やすいジャンルです。初期ロットを買うなら、開発中の製品を応援する気持ちも必要です。
子ども向け玩具としては慎重に見る
Microduckはかわいい見た目ですが、15個のモーターを持つ可動ロボットです。小さな子どもが雑に扱っても安心なぬいぐるみ玩具とは違います。
子どもと一緒に使う場合は、対象年齢、関節部の挟み込み、転倒時の扱い、充電池の管理、床で動かす場所を確認したいところです。開発者や大人が見守りながら、ロボット教材として使う方が現実的です。
日本語会話ロボットではない
Microduckにはマイクとスピーカーがありますが、現時点で前面に出ている価値は、自然な日本語会話ではなく、動作学習とロボット制御です。
日本語で話し相手になるロボットや、高齢の家族への声かけ、日々の癒しを目的にするなら、Microduckより会話・表情・生活機能を重視したロボットを比較した方がよいでしょう。
バッテリーは約1時間が目安
公式ストアでは、取り外し式NP-F550バッテリーで約1時間の使用時間が案内されています。これは動くロボットとしては自然な範囲ですが、常時稼働するペットロボットを想像していると短く感じる可能性があります。
長く遊びたい場合は、予備バッテリーや充電器の有無、交換用パーツ、アクセサリーパックの内容を確認しておくと安心です。
スペックまとめ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 製品名 | Microduck |
| メーカー | Pollen Robotics |
| 所属 | Hugging Face傘下のロボティクスチーム |
| 価格 | 公式ストア表示は€340.00 EUR(約63,100円)。公式案内では税・送料別$399(約63,600円)。いずれも2026年8月27日時点の参考換算 |
| 販売状況 | 2026年8月29日時点で予約販売 |
| 出荷時期 | 初回配送は2026年クリスマス前を目標 |
| 高さ | 約25cm |
| 重量 | 約780gから800g級 |
| モーター | 15個 |
| センサー | カメラ、8×8 ToF LiDAR、2つのIMU、マイク、NFCアンテナなど |
| 通信 | Wi-Fi、Bluetooth |
| バッテリー | 取り外し式NP-F550、約1時間目安 |
| 操作 | ゲームパッド同梱 |
| 開発環境 | SDK、シミュレーション、強化学習スタック、GitHub公開 |
| 主な用途 | 二足歩行、動作学習、強化学習、sim-to-real、ロボット教材 |
| 日本販売 | 公式ストアの対象地域にJapanの記載あり |
おしゃべり猫型ロボット「ミーア」との比較
Microduckとミーアは、どちらも家庭に置ける小型ロボットとして比較されるかもしれません。ただし、目的はかなり違います。
Microduckは、動くこと、学習すること、開発者が動作を作ることに価値があります。ミーアは、話しかける、表情を見る、方言で会話する、生活の中で声かけを受ける、といった日常のコミュニケーションに価値があります。
| 比較項目 | Microduck | ミーア |
|---|---|---|
| 外観・形状 | アヒル風の小型二足歩行ロボット | 猫型・コンパクトで親しみやすい |
| 主な特徴 | 二足歩行、ゲームパッド操作、強化学習、オープンソースSDK | 全国47方言、表情、音声会話、Googleカレンダー連携、天気情報のお知らせ、15の英語キャラクター |
| 操作の目的 | 動作学習、ロボット制御、開発、実験 | 癒し、孤独感の軽減、日々の声かけ |
| 動作方式 | 15モーターによる全身運動、歩行、転倒復帰 | 音声認識、頭へのタッチ、まばたき |
| 開発者向け要素 | SDK、シミュレーション、強化学習スタック | 日常会話やキャラクター体験が中心 |
| 会話用途 | マイク・スピーカーはあるが、主軸は動作学習 | 日本語会話や方言でのコミュニケーションが主軸 |
| 価格帯 | 税・送料別$399(約63,600円)、または€340.00 EUR(約63,100円)表示 | 9,800円(税込)〜 |
👇 全国47方言を話すおしゃべり猫型ロボット「ミーア」

まとめ
Microduckは、2026年のAIロボット動向を見るうえでかなり面白い製品です。Hugging FaceがPollen Roboticsを傘下に入れ、オープンソースのロボティクスを一般に近い価格帯へ広げようとしている流れが、25cm級の二足歩行ロボットとして形になっています。
紹介するなら、「かわいい新作ロボット」だけで終わらせるより、「AIが画面の中から物理世界へ出てくる流れ」「強化学習やsim-to-realを個人でも触れる価格に近づける製品」として扱うと、読者に伝わりやすいです。
ただし、まだ予約製品です。実機の完成度、配送、保証、日本での使いやすさ、長期的なサポートはこれから確認する必要があります。購入を検討する人は、公式ストア、公式発表、GitHub、出荷状況を見ながら、初期ロットのリスクも含めて判断するとよいでしょう。
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