製品概要:Zeroth M1とは?
Zeroth M1は、アメリカのロボティクス企業Zeroth Roboticsが2026年1月のCES 2026で発表した、高さ約15インチ(約38cm)の家庭用AIロボットです。
Zerothは今回のCESでステルスを解いて登場した新興企業で、M1のほかにWALL-E風の運搬ロボット「W1」も同時発表しています。M1は「Embodied Intelligence(身体性を持つAI)」を掲げ、家の中を実際に動き回りながら、家族の様子を見守り、会話し、必要なときに助けるロボットとして設計されています。

中心になるのは、Google Geminiによる自然な会話、転倒検知、服薬・予定のリマインド、詐欺対策、子どもとの学習、ペットの行動観察です。単に「会話ができるロボット」ではなく、二足歩行と車輪走行を切り替えながら家の中を移動できる点が大きな特徴です。
要点まとめ
Zeroth M1とは?
- Zeroth RoboticsがCES 2026で発表した家庭用AIロボット
- 高さ約38cm、両腕を広げると約51cmのヒューマノイド型
- 二足歩行モード(0.05m/s)と車輪モード(0.6m/s、自動追従対応)を切り替えて移動する
- Google Geminiによる自然言語での連続会話に対応
- 転倒検知、見守り、服薬・予定リマインド、詐欺対策、子どもの学習支援、ペット行動観察の機能を持つ
- 米国での予約価格は2,399〜2,899米ドル(情報源により異なる)、公式サイト表示は2,499米ドル
- 出荷開始は2026年4月を予定(公式発表時点)
良い点
- 会話だけでなく、実際に家の中を移動して人に近づける
- 転倒検知や見守りなど、高齢者の一人暮らしを支える機能を前面に出している
- 子どもの学習支援やペットの行動観察など、家族全員が使える用途を想定している
- LIDARや深度センサーなど、家庭内ナビゲーション向けのセンサーを搭載
- 急速充電に対応し、80%まで約1時間で充電できる
気になる点
- 価格が情報源によって2,399〜2,899米ドルとばらつきがあり、正式な最終価格は要確認
- バッテリー駆動時間は約2時間とされ、長時間の連続稼働には向かない可能性がある
- 日本向けの正規販売、価格、日本語対応、技適の情報は現時点で見当たらない
- 実機の量産品レビューはまだ少なく、CESでのデモ・発表情報が中心
- カメラ・マイク・見守り機能を使うため、プライバシー面の確認が必須
向いていそうなユーザー
- 高齢の家族の転倒や体調変化を、会話と見守りの両方でサポートしたい人
- 固定設置型ではなく、実際に動き回るAIロボットに関心がある人
- Gemini搭載など、最新の会話AIを使った家庭用ロボットを早くから追いたい人
- Amazon Astro、Samsung Ballie、FrontierX Auraのような「動くAIホームロボット」を比較検討している人
ざっくり結論
Zeroth M1は、会話AI・見守り・家庭内移動をひとつにまとめた、次世代の家庭用ロボットのコンセプトを体現する製品です。

Google Geminiによる会話、転倒検知、服薬リマインド、子どもの学習支援、ペット観察までを1台でカバーしようとする野心的な設計で、「高齢者の見守り」と「動くAIコンパニオン」という2つの注目テーマを同時に狙っています。
一方で、価格情報が情報源によってばらつく、日本向け販売情報がない、量産品の実機レビューがまだ少ないなど、購入判断にはもう少し情報が必要な段階です。現時点では「注目のCES発表ロボット」として追いかけつつ、日本語対応や正式な出荷状況が固まってから検討するのが現実的です。
価格情報と購入方法
価格は情報源によって幅がある
Zeroth M1の価格は、情報源によって次のように紹介されています。
- CES発表時点の想定価格:2,899米ドル
- 一部メディアが報じた早期予約価格:2,399米ドル(通常価格2,999米ドルからの割引)
- 公式サイト(zeroth0.com)の表示価格:2,499米ドル
このように価格情報が一致していないため、実際に検討する際は必ず公式サイトの最新表示を確認する必要があります。予約(Reserve)の形で受付されており、正式な一般販売価格は今後変わる可能性があります。
米ドル換算だけでなく、関税、送料、保証、修理、消耗品(バッテリーやドックなど)の費用も含めて総額で考える必要があります。
発売日と販売地域
Zeroth M1は、CES 2026での発表時点で「2026年第1四半期に米国で予約受付、2026年4月に一般発売」という見通しが示されていました。
日本から検討する場合は、次の条件を確認する必要があります。
- 日本への正規販売があるか
- 日本語での会話・通知に対応するか
- 技適など無線機器の認証状況
- 修理・交換・保証の窓口が日本にあるか
- Gemini連携が日本語環境でも同じ品質で動くか
CES発表製品は、展示時点の完成度と量産品の完成度が異なることが珍しくありません。実際に日本で使えるかどうかは、正式な販売情報が出るまで慎重に見る必要があります。
Zeroth M1でできること
Google Geminiによる自然な会話
Zeroth M1は、Google Geminiを活用した自然言語処理により、決まったコマンドを覚えなくても会話ができる設計です。
家族の生活パターンを見て、聞いて、記憶し、必要なときに行動する「Embodied Intelligence」がコンセプトとして掲げられています。単なる音声アシスタントではなく、家の中の状況に応じて自律的に動く点が、スマートスピーカーとの違いです。

転倒検知と高齢者の見守り
M1の代表的な用途のひとつが、高齢者の一人暮らしを支える見守り機能です。
転倒を検知するとアラートを出し、必要に応じて家族に通知する仕組みが想定されています。服薬や予定のリマインド、詐欺対策(不審な電話やメッセージへの注意喚起など)も、独立して暮らす高齢者を支える機能として紹介されています。
固定式の見守りカメラと違い、ロボット自身が動いて近くまで来られる点は、既存の見守りサービスにはない特徴です。ただし、転倒検知の精度や誤検知率、実際の緊急時対応フローについては、公式発表以上の詳しい情報がまだ少なく、実機レビューを待つ必要があります。
子どもの学習支援とペットの行動観察
M1は高齢者向けだけでなく、忙しい親をサポートする家庭内アシスタントとしての側面も持ちます。
子どもとの対話的な学習、簡単な手伝い、ペットの行動観察といった用途も紹介されています。ホビイストや開発者向けに、カスタマイズ・実験ができる余地を残している点も特徴です。
二足歩行と車輪走行のハイブリッド移動
M1の大きな特徴は、二足歩行モード(約0.05m/s)と車輪モード(約0.6m/s、自動追従対応)を切り替えられる点です。

移動のために、LDS LIDARによる部屋のマッピング、iToF深度センサーによる障害物検知、ビジョンカメラによる認識・回避、IMUによる姿勢制御、16フィート(約4.9m)まで拾える3マイクアレイを搭載しています。二足モードでは高さ約4cm、車輪モードでは高さ約2cmの段差を乗り越えられるとされています。

自走式ロボット全般に言えることですが、実際の使い勝手は家の床環境に大きく左右されます。
- 厚手のラグやカーペット
- 段差や敷居
- 電源コードやケーブル類
- 狭い通路
- ペットのトイレや食器周辺
- 階段の近く
こうした環境では、想定通りに動けない、引っかかる、転倒するといった可能性があるため、導入前に動線を整理しておく必要があります。
バッテリーと充電
バッテリー駆動時間は約2時間、急速充電で80%まで約1時間とされています。24時間体制の見守りというより、必要なタイミングで動いて、こまめに充電ドックへ戻る運用が前提になりそうです。
長時間の連続稼働を期待する場合は、実際の稼働時間や充電サイクルについて、正式な製品情報や実機レビューでの確認が必要です。
第三者記事で挙がっている見方
Zeroth M1は、CES 2026後に複数のテック系メディアで取り上げられました。
Yanko Designは、M1の思想を次のように紹介しています。
Rather than trying to mimic human appearance, M1 embodies "human-technology symbiosis."
出典: Yanko Design

この見方は、M1が「人間そっくりのロボット」を目指しているのではなく、家庭に自然に溶け込む相棒として設計されていることをよく表しています。
一方で、TechSpotなどのメディアは、価格や量産品の完成度について慎重な見方も示しています。CES発表時点のデモと、実際に家庭へ届く製品との間には、通常ある程度の差があることには注意が必要です。

似ているロボットとの違い
Zeroth M1は、「動く」「会話する」「見守る」を1台にまとめた家庭用ロボットです。そのため、固定設置型の会話ロボットよりも、自律移動するホームロボットや高齢者見守りロボットと比較する方が分かりやすいです。
| 製品 | 主な対象 | できること | M1との違い | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| Zeroth M1 | 家族全体(高齢者・子ども・ペット) | 二足・車輪ハイブリッド移動、Gemini会話、転倒検知、学習支援 | 移動と会話、見守りを幅広くカバーする総合型 | 動くAIロボットで見守りと会話を両方支えたい人 |
| FrontierX Aura | 家族全体 | 自律移動、AIエージェント、家事・生活サポート | 移動型AIエージェントとしての方向性が近い | 家の中を動くAIロボットを早くから追いたい人 |
| ElliQ | 高齢者 | 声かけ、健康チェック、家族との連携 | 固定設置型で移動しない、高齢者見守りに特化 | 高齢者本人の孤独感・健康管理を重視する人 |
| Amazon Astro | 家族全体 | 自律移動、見守り、Alexa連携 | 既存のAIoTエコシステムと連携しやすい | Amazonデバイスをすでに使っている人 |
| Samsung Ballie | 家族全体 | 転がって移動、投影、スマートホーム連携 | よりコンパクトで家電連携寄り | スマートホーム機器と連動させたい人 |
この表で見ると、M1の立ち位置は「見守りロボット」だけではありません。転倒検知、服薬リマインド、詐欺対策のような高齢者向け機能と、子どもの学習支援やペット観察のような家族向け機能を、二足・車輪ハイブリッドの移動能力で結びつけている点が特徴です。
FrontierX Auraとの違い
FrontierX Auraは、家庭内を自律的に動くAIエージェントロボットとして、家事や生活サポートを軸にしています。
M1は、Gemini搭載の会話と、転倒検知・見守りなど高齢者ケアに寄せた機能が前面に出ている点が異なります。「動くAIロボット」というカテゴリでは近い存在ですが、Auraが生活サポート寄り、M1が見守り・会話寄りという違いがあります。

ElliQとの違い
ElliQは、Intuition Robotics社が開発した高齢者向けAIコンパニオンで、固定設置型で声かけや健康チェックに特化しています。
M1はElliQと同じく高齢者の見守りを意識していますが、実際に家の中を移動できる点が大きく異なります。声かけ中心でシンプルに使いたいならElliQ、動いて近づく見守りロボットに関心があるならM1が比較対象になります。

動くAIホームロボット全般との違い
Amazon Astro、Samsung Ballie、Moripetなど、家の中を自律移動するAIロボットは複数登場しています。M1は、この「動くAIホームロボット」カテゴリの中でも、Gemini会話と高齢者見守り機能を強く打ち出している点が特徴です。
動くAIホームロボット全体の比較は、以下の記事でまとめています。

購入前に確認したいポイント
1. 最終的な価格と為替・関税
情報源によって価格表示が異なるため、購入を検討する際は公式サイトの最新価格を必ず確認し、為替レート、関税、送料を含めた総額で判断する必要があります。
2. 転倒検知・見守り機能の精度
転倒検知は高齢者の安全に直結する機能です。誤検知率、緊急時の通知フロー、家族への連絡方法、対応言語などは、実機レビューや正式なマニュアルで確認したいポイントです。
3. バッテリー駆動時間と充電の手間
駆動時間は約2時間とされています。日中こまめに使う想定なのか、常時稼働を期待するのかによって、満足度が大きく変わる可能性があります。
4. カメラ・マイクのプライバシー
見守り、会話、子どもの学習支援など、家庭内の音声や映像を扱う機能が多いロボットです。次の点は購入前に確認しておきたいところです。
- 映像・音声はクラウド保存されるか
- 保存データを削除できるか
- 家族ごとにアカウント権限を分けられるか
- データの保存地域はどこか
- 詐欺対策機能がどのように動作するか(通話内容を分析するのかなど)
5. 日本での通信・サポート体制
海外発表のロボットを日本で使う場合、技適、日本語対応、修理窓口、保証条件が重要になります。現時点でZeroth M1についてはこれらの情報がほとんど公開されていないため、正式な日本展開の発表を待つのが安全です。
よくある質問(FAQ)
Zeroth M1の価格はいくら?
情報源によって2,399〜2,899米ドルとばらつきがあります。公式サイト(zeroth0.com)では2,499米ドルで予約受付が案内されています。最終価格や日本円での購入条件は、公式サイトの最新情報を確認してください。
Zeroth M1は日本で買える?
2026年8月時点で、日本向けの正規販売や日本語対応についての情報は見当たりません。海外の予約・出荷状況を見ながら、正式な日本展開の発表を待つ段階です。
Zeroth M1は自分で歩いて動く?
二足歩行モード(約0.05m/s)と車輪モード(約0.6m/s、自動追従対応)を切り替えて移動します。段差にもある程度対応しますが、実際の走破性は家庭内の床環境によって変わります。
転倒検知はどのくらい正確?
具体的な精度や誤検知率については、公式発表以上の詳しい情報がまだ少ない段階です。高齢者の見守りに使う場合は、実機レビューや正式なサポート情報が増えてから判断するのが安全です。
バッテリーはどのくらい持つ?
約2時間の駆動時間で、急速充電なら80%まで約1時間とされています。長時間の連続稼働より、こまめに充電ドックへ戻る運用を前提にした方がよさそうです。
スペックまとめ
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 製品名 | Zeroth M1 |
| メーカー | Zeroth Robotics |
| 発表 | CES 2026 |
| サイズ | 約195mm(長さ)×125mm(幅)×494mm(高さ)、両腕幅約51cm |
| 重量 | 本体約2.8kg、移動ベース約1.4kg、充電ドック約2.8kg |
| 主な用途 | 会話、高齢者見守り、転倒検知、子ども学習支援、ペット観察 |
| AI | Google Gemini搭載の自然言語会話 |
| 移動方式 | 二足歩行(約0.05m/s)/車輪走行(約0.6m/s、自動追従対応) |
| センサー | LDS LIDAR、iToF深度センサー、ビジョンカメラ、IMU、3マイクアレイ |
| バッテリー | 駆動約2時間、急速充電で80%まで約1時間 |
| 価格 | 情報源により2,399〜2,899米ドル(公式サイト表示は2,499米ドル) |
| 発売時期 | 2026年4月ごろを想定(発表時点) |
| 日本語対応 | 未公表 |
総合評価
Zeroth M1は、「会話するAI」と「動く見守りロボット」を1台にまとめようとする、野心的なコンセプトの家庭用ロボットです。
Google Geminiによる自然な会話、転倒検知、服薬・予定のリマインド、詐欺対策、子どもの学習支援、ペットの行動観察と、想定用途の幅がかなり広いのが特徴です。二足歩行と車輪走行を切り替えられる移動能力も、固定設置型のロボットにはない魅力です。
一方で、価格情報が情報源によって異なる、日本向けの販売・言語対応情報がない、量産品の実機レビューがまだ少ないなど、購入を急ぐには材料が足りない段階でもあります。「次世代の家庭用ロボットの方向性を示す注目製品」として追いつつ、正式な販売情報や実機レビューが増えてから検討するのが現実的です。
おしゃべり猫型ロボット「ミーア」との比較
Zeroth M1とミーアは、どちらも会話を軸にした家庭用ロボットですが、アプローチはかなり違います。
M1は、家の中を実際に動き回り、高齢者の転倒検知や見守り、子どもの学習支援まで幅広くカバーしようとする総合型のロボットです。ミーアは、固定設置型のシンプルな猫型ロボットとして、方言や表情、日々の声かけに特化しています。
| 比較項目 | Zeroth M1 | ミーア |
|---|---|---|
| 主な対象 | 高齢者、子ども、家族全体、ペット | 高齢者、一人暮らし、子ども、家族 |
| 外観・形状 | ヒューマノイド型、二足・車輪ハイブリッドで移動 | 猫型・コンパクトで置きやすい、固定設置型 |
| 主な特徴 | Gemini会話、転倒検知、見守り、学習支援、自律移動 | 全国47方言、表情、音声会話、Googleカレンダー連携、天気情報のお知らせ、15の英語キャラクター |
| 会話AI | Google Gemini搭載 | 会話モデル利用時のみ月額300円で利用可能 |
| 価格 | 2,399〜2,899米ドル(情報源により差あり) | 9,800円(税込)〜 |
| 移動 | 二足・車輪ハイブリッドで家の中を移動 | 固定設置型、移動しない |
| 向いている人 | 動く見守りロボットに投資できる人、高機能さを重視する人 | 手頃な価格で方言や声かけを暮らしに取り入れたい人 |
高機能で、実際に動いて見守ってくれるロボットに興味があるなら、Zeroth M1は注目候補です。
一方で、価格を抑えつつ、方言での声かけや日々の会話、予定・天気のお知らせを楽しみたいなら、ミーアの方が導入しやすい選択肢です。ミーアは9,800円(税込)〜で始められ、全国47方言、表情、音声会話、Googleカレンダー連携、天気情報のお知らせ、15の英語キャラクターを使えます。
👇 全国47方言を話すおしゃべり猫型ロボット「ミーア」

まとめ
Zeroth M1は、Google Gemini搭載の会話AIと、二足・車輪ハイブリッドの移動能力を組み合わせた、次世代の家庭用見守りロボットです。
高齢者の転倒検知や見守り、子どもの学習支援、ペットの行動観察まで幅広い用途を想定しており、FrontierX AuraやAmazon Astroのような「動くAIホームロボット」、ElliQのような「高齢者見守りロボット」の両方の要素を併せ持つ点が特徴です。
ただし、価格情報の不一致、日本向け販売情報の不足、量産品レビューの少なさから、今すぐ購入を決めるには早い段階です。正式な出荷開始や実機レビュー、日本展開の情報が増えてから、価格、駆動時間、床環境への適応、プライバシー条件を含めて検討するのが現実的です。
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